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【読書メモ】含み益を持っている人が多いほど、株価は下がりにくく上がりやすい

もし、株価が25日移動平均線より上にあれば、過去25日間にその株を買った投資家は平均すれば含み益を持っていることになります。となれば株を無理やり売る必要はなく、保有を続けるでしょうから、売り圧力が弱まり株価が上に向かいやすいのです。

逆に、株価が25日移動平均線より下にあると、過去25日間にその株を買った投資家は平均すれば含み損を抱えていることになります。そんな株は少し株価が戻れば早く売って楽になりたいと思うのが投資家の心情です。そのため、売り圧力が強まって上値が重くなり株価が下に向かいやすくなります

引用 – 株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書(p32)

つまりは、含み益を抱えている人の数が多いほど株価は上がりやすく、含み損を抱えている人が多いほど株価は下がりやすくなる、という事。

「含み益や含み損を抱えている人がどれくらいいるのか」をわかりやすく可視化したものが移動平均線というわけである。

さらには移動平均線には抵抗線として働く場合が多いので、一度超えてしまえばその上で安定することも多い。

移動平均線をうまく活用することで株式投資での勝率は高くなるだろう。

「今の株価よりも安値で買った人(含み益を持っている人)」がどれくらいいるのかを考える上で、価格低別出来高を参考にするのもよいと思う。最近では楽天証券のスマホアプリispeedでも価格帯別出来高を表示できるようになったので、活用法を模索してみようと思う。

また、急激な出来高増とともに株価が急上昇した際も、似たような理由で注意するべきである。

 最も注意しなければならないのは、過去に突発的な高値があり、その際に売買高が急激に膨らんでいるケースです。
この状況は、突発的な高値をつけた際に「高値掴み」をしてしまった投資家が大勢いるということを如実に表しています。彼らは買値まで戻ってしまったら売ってしまいたいと強く望んでいます。そのため、ある程度株価が上昇しても、高値掴み組の売り攻撃に合い、株価の上昇を抑えられてしまいます

引用 – 株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書(p160)

 

出来高急増とともに一気に株価が上昇した場合、その後出来高が減少して株価も下がってしまった場合、その株を保有している大量の投資家はほとんどが含み損を持った状態となる。

上記の画像の例の場合、2日目の株価急上昇の翌日には出来高はしぼみ、1日目の株価急上昇時の終値のあたりまで株価が下がってしまった。

この時、出来高のグラフを見る限り、この株を保有している投資家の半分以上は含み損を抱えていそうである。

一日目の急上昇時に買った人は含み益を持っている人が多そうだが、その後含み損組の売り攻撃に合い、含み益を持っていた人も少しずつ含み損持ちに変化していく様子が見られる。その結果、もともと含み益を持っていた人も売りに加わり、株価はかなり下がってしまったようだ。

ただし、出来高増・株価急増の翌日以降、出来高は減少させつつも株価はじわりじわりと上昇を続ける場合がある。この時は、含み益組がたくさんいることにより、株価が大きく減少することなく、大相場を形成する可能性がある。


終わりに

含み益を持っている人と含み損を持っている人、それぞれの勢力図を考えることで、投資で利益を上げやすくなる、という話をした。

含み益を持っている人は売りに加わりにくいため、含み益組の勢力が強ければ株価は下がりにくくなる。株価が上昇すれば含み益組はさらに勢力を増すため、一度勢いがつけば長い上昇相場が形成される。

逆に含み損を持っている人は、さっさと処分してしまいたいため、売りに加わりやすい。含み損組の勢力が強ければ株価は上がりにくくなる。また、株価が下落すれば含み損組はさらに勢力を増すため、勢いがつけば長い下降相場が形成されてしまう。落ちるナイフには手を出すな、である。