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政府が検討しているオンライン診療とは 実際にどんなサービスがあるのかを紹介

3月11日、厚生労働省は新型コロナウィルスの蔓延に伴い、オンラインによる医師の診療(オンライン診療)を認める方針を示した。

厚生労働省の検討会は11日、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大し、軽症の感染者らが自宅療養することになった場合、オンラインによる医師の診療を認める方針をおおむね了承した。患者に安心感を与え、経過観察を通じて重症化するリスクを減らすのが狙い。同省は今後、詳細を検討する。

引用 – 軽症ならオンライン診療へ 新型コロナ感染拡大時-厚労省検討会(時事通信)

現状軽症者は自宅で療養することが基本となっている。これは重傷者への対応を重視しているからだ。とはいえ、軽症だったはずがいきなり重症化することもありえるので、患者としては不安だろう。そこで、オンライン診療を活用してそれらのリスクや不安を和らげようという考えだ。

また、病院がクラスター感染の震源地となることもあり、院内感染を防ぐという目的でオンライン診療を受けたいという人もいると思われる。発症はしていないものの「医療や健康に関する不安があるので、直接医師相談したい」という需要もあるはず。そういったなかで、オンライン医療相談のサービスも賑わってくるだろう。

そこで、この記事では実際に存在するオンライン診療やオンライン医療相談のサービスについて紹介する。オンライン診療を使ってみたいという方の参考になれば幸いである。

(2020/04/06追記)

この記事執筆時点では、初診でオンライン診療を行うことは原則できなかったが、医療崩壊を防ぐ意図で初診からのオンライン診療が可能になるようだ。この決定によりサービス内容が変わっている可能性があるので注意してほしい。

パソコンやスマートフォンで診察を受けられるオンライン診療は、これまではかかりつけ医がいる場合や受診歴のある患者に限って認められていて、初診については対面での診療が原則とされていました。しかし、医師らが病院内で新型コロナウイルスに感染する例が各地で頻発していることを受け、厚労省は医療崩壊につながらないよう、感染が拡大している間に限って受診歴のない患者についても初診からオンライン診療や電話診療を認めることにしました。

引用 – 「オンライン診療」初診から可能へ 医療崩壊防止で(テレ朝ニュース)

メドレーのオンライン診療アプリ「CLINICS」

株式会社メドレーはオンライン診療サービス「CLINICS」を運営している。これはオンライン診療の分野ではシェアナンバーワンのアプリだ。

富士経済が隔年で実施している同調査によると、医療機関導入シェアにおいて、「CLINICSオンライン診療」は、2016年 24.3%(※2)、2018年 46.5%(※3)であり、2調査連続でシェアNo.1の結果となりました。また、2年間で22.2%のシェア伸長を実現しており、2019年においても「CLINICSオンライン診療」が同カテゴリで引き続きシェアNo.1の予測が示されています。

引用 – 「CLINICSオンライン診療」が、 オンライン診療システムカテゴリでシェアNo.1を獲得(メドレーニュースリリース)

「CLINICS」アプリを利用すると、かかりつけ医からの診察をオンライン受けることができる。この手のアプリにありがちな「首都圏にしか対応する病院がない」という事もなく、私の住んでいる宮城県に3つの病院が対応、もっと田舎な青森県にも3つの対応病院があるようだ。

処方箋や薬が自宅に届くというのも便利。

◆3つの特徴

◇オンラインで診察
オンライン診療は、インターネットを通じて自宅や外出先からでも気軽にかかりつけ医の診療を受けられます。

◇診察前の待ち時間ゼロ
予約時間になったらすぐに診察が始まるので、忙しい方もスマートに通院できます。

◇薬・処方せんが自宅に届く
オンライン診療でも薬の処方が可能です。薬や処方せんは自宅など登録した住所に届きます。

引用 – CLINICS (クリニクス)

ただし、いきなりオンラインで診療を受けれるというものではなく、一度は来院したうえで、次回以降はオンラインでも大丈夫と医師が判断した場合に限り利用できる。

そのほかには「予約時間になったらすぐに診察が始まる」というのもウリであるとのこと。

オプティムとMRTの「オンライン診療ポケットドクター」

オンライン診療ポケットドクター」はオプティムの運営するオンライン診療アプリである。実現できることは以下の通り。

オンライン診療ポケットドクターの特徴

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◇待ち時間無し、どこでも受診可能
アプリで24時間かんたん予約。
ご自宅や職場に居ながら、診察を受けることができます。

◇保険適用
ポケットドクターは保険も適用されますので、
安心して診療を受けることができます。

◇お薬・処方箋が届く!
お薬や処方箋を、郵送にてご自宅や職場で受け取ることができます。

◇ビデオ通話で診察
映像を通して、顔色や患部の状況を細かく伝えることができます。
アプリ搭載の赤ペンや指差し機能を用いて、医師から的確な指示が受けられます。

◇ヘルスケア機器連携機能
血圧計などで計測されたバイタルデータを医師に共有し、
日常の健康状態を見てもらいながら診療を受けることができます。

引用 – オンライン診療ポケットドクター(アップルストア)

先に紹介したCLINICSと同様のサービスである。対応している病院の違いなどで、どちらを利用するか判断することになるだろう。

「ヘルスケア機器で測定したデータを医師と共有する」という機能に関してはこちらのオリジナルのものとなる。データを送り付けたうえで診察を受けれるのは診察精度の向上に役立つはずだ。

先日、この「オンライン診療ポケットドクター」を医療機関に無償提供するとのニュースが発表された。こういった活動によって、このアプリをはじめとしたオンライン診療の普及が進んでいくであろう。

株式会社オプティム(本社:東京都港区、代表取締役社長:菅谷 俊二、以下 オプティム)と、MRT株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小川 智也、以下 MRT)は、2020年2月25日に厚生労働省から発表された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を受け、「オンライン診療ポケットドクター」を医療機関に無償提供いたします。

引用 – 新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を受け、 「オンライン診療ポケットドクター」を医療機関に無償提供(@Press)

メドピアの「first call」

first call」はメドピアが運営するオンライン医療相談サービスである。日常生活における医療・健康に関する悩みを、いつでも医師にオンラインで相談ができるというというものだ。経済産業省が設置する「健康相談窓口」にも選定された。

このサービスは会員登録をすることで、チャット形式で医師に色々な相談をすることができる。有料登録後はテレビ電話による面談も可能になる。

出典 – first call 

 

昨今、新型コロナウイルスの感染拡大により生活者の不安が高まる中、医療や健康に関する不安が生じた際、医師に直接相談したいというニーズが増加しており、生活者の懸念を解消しつつ医療機関の負担を軽減するためにも、オンラインで医師が相談に対応する窓口の必要性が高まっております。

当社は「first call」を通じて、生活者に馴染みのある「チャット形式」で医療相談サービスを提供し、様々な制限のある状況下においても、健康不安の早期解消や適切な受診勧奨などを推進してまいります。

引用 – オンライン医療相談サービス「first call」 経済産業省が設置する「健康相談窓口」に選定(PR TIMES)

利用料は、「個人:550円/月(税込)、法人:月額:22,000円(税込)~」で、2020年 3月11日(水)~3月31日(火)の間は、無料でチャット相談を行うとこができる。

LINEとエムスリーの「LINEヘルスケア」

LINEヘルスケアは「LINE」上から医師に相談をすることができるサービスである。こちらもfirst callと同じように経済産業省が設置する「健康相談窓口」にも選定された。

こうした状況の中、LINEヘルスケアは、経済産業省が実施する、国民が抱える健康不安に対処できるよう、遠隔で効率的に医療者が相談に対応する窓口(以下、「健康相談窓口」)の支援事業に採択され、オンライン健康相談サービス「LINEヘルスケア(β版)」を相談者に対して無償で提供することとなりました。

引用 – LINEヘルスケア、経済産業省が開設する「健康相談窓口」の支援事業に オンライン健康相談の無償提供に加え、対応医師を拡充(LINEホームページ) 

LINEは我々にとって馴染みの深いアプリであり、LINEから医療相談ができるというのはお手軽で素晴らしい。

実際に、LINEヘルスケアによる相談は急増しており、2020年2月のオンライン健康相談件数が前月比40倍に増加したとのことである。

利用料金はチャット形式で相談をする場合は30分2000円、1000文字以内で相談や質問を書き込み後から48時間以内に回答をもらう場合は1000円となっている。2020年 3月11日(水)~3月31日(火)の間は無料で利用できる。LINEを使っている人ならお手軽に試せるので、必要ならば実際に使用してみるとよいだろう。