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インターネットとは何か?しくみとリスク、WANとの違い(『おうちで学べるネットワークのきほん』を読む その3)

今回も引き続き『おうちで学べるネットワークのきほん』を読んでいきます。この記事では「chapter1-1-3 インターネットって何?」の範囲を読みながらいろいろと学んでいきます。

前回(その2)はこちら↓

LANとは何か?イーサネットとは何か?(『おうちで学べるネットワークのきほん』を読む その2)今回も引き続き『おうちで学べるネットワークのきほん』を読んでいきます。この記事では「chapter1-1-2 LANって何」の範囲を読み...

インターネットとはISPのネットワーク

前回はLANについて学びました。LANは自分で設定・接続した範囲においてやりとりを可能にしますが、インターネットに接続すれば世界中の情報にアクセスすることができるようになります。

インターネットもネットワークの一つです。インターネットはISP(プロバイダ)が相互接続しているネットワークです。それを私はお金を払って利用させてもらっているわけですね。

ISPのネットワークは階層構造になっています。最上位階層のISPをtier1と呼び、下位に行くにつれてtier2,tier3のISPも存在します。tier1になるための明確な基準はありませんが、ISPが持つネットワークの規模の大きさをみて「ここがtier1だな」と認識されているところがtier1となっています。

tier1のISPはそれぞれ超高速回線で相互接続していてインターネット全体のネットワーク情報を保持しています。下位のISPは上位のISPへの仲介を行う、というシステムになっています。

tier1と呼ばれるISPは以下の10社程度あります(2020年10月現在)。日本企業ではNTコミュニケーションズが運営するOCNが唯一のtier1となっています。国別ではAT&Tやベライゾンといったアメリカの企業が多く占めています。

ISPのネットワークにどうやって接続するか

インターネットに接続することは、ISPのネットワークに接続することだと述べました。では、どうやってISPのネットワークに接続するのでしょうか。

自宅からインターネットに接続しようとする場合、接続サービスに応じた回線を電柱から引っ張ってきて、それに接続することになります。「『おうちで学べるネットワークのきほん』を読む その1」の復習になりますが、主なインターネット接続サービスには以下のようなものがありました。

  1. ADSL
  2. FTTH
  3. CATV

ADSLの場合は電話線、FTTHの場合は光ファイバ、CATVに場合はテレビ線を通じてISPのネットワークに接続することになります。

また、携帯電話やスマートフォンを使って自宅のwi-fi以外から接続する場合、携帯電話会会社によって整備されているモバイル回線から接続します。

インターネットのリスク

インターネットは非常に便利なサービスですが、注意しないといけないリスクが存在します。そのなかでも特にセキュリティリスクには気を付けなければなりません。

インターネットはISPと契約していれば誰でも接続できるネットワークです。接続している人の中には、残念ながら悪い人もたくさんいます。悪い人たちはインターネットユーザから個人情報を抜き出そうとするなど、善良なユーザの不利益になる行為をしてきます。インターネット上では、こうした悪い人たちと繋がっているかもしれない事に注意しなければなりません。

最近ではいろんな人が簡単にインターネットに接続でるようになり、悪い人にたぶらかされる事も無く自分から個人情報を世界中に晒してしまう気の抜けた人が増えてきました。SNSなどを利用していると、インターネット上にある自分の仲間だけの空間にいる気分になりがちですが、そうではありません。インターネット上で情報を公開することは、世界中の人たちに情報を公開することだと思って注意する必要があります。

インターネットとWANの違い

本ではインターネットのリスクについて説明した後、インターネットとWANの違いに関する説明が入ります。

WAN(wide area network)は「広いネットワーク」という意味です。これだけ見るとインターネットも世界をまたにかける巨大ネットワークなのでWANに含まれそうな気がします。

インターネットの事をWANだとする場合もあります。しかし、ただ単に「WAN」といった場合、インターネットとは別のものを指すことが多いです。以下ではインターネットとは別の意味のWANのについて説明します。

WANはLANと同様、閉じたネットワークです。LANとの違いは「ローカルでないこと」。例えば、企業や大学などの拠点間をつなぐネットワークのことを指します。「遠距離にあるLAN同士を接続したネットワーク」といえます。

拠点間の距離はkm単位で離れているので、ネットワークを整備するのはとても大変です。なので、自分で回線をセットするのではなく、NTTのような電気通信事業者が整備した回線をお金を払って借りるのです。料金はサブスク方式が一般的だそうです。

WANの場合、インターネットと違って閉じたネットワークなので、限られた人しか接続できません。WANを利用することで、インターネットを利用する際に生じるリスクもある程度は消滅します。

しかし、インターネットを使って通信したほうが安上がりで済みます。どちらを使うかは、状況によりけりですね。最近ではWANではなくインターネットを使用する企業が増えています。

まとめ

今回で(『おうちで学べるネットワークのきほん』を読む)シリーズは3回目となりました。けっこう慣れてきました。

今回の内容はインターネットについて。仕組み、リスク、WANとの違いを簡単に学習しました。インターネットが動くイメージを、学習する前より鮮明に思い描けるようになりました。

ページ数にして7ページ分の内容となります。いろいろ調べながらやっているので、たった7ページでも時間がかかります。しかし、こうしてアウトプットすることで時間をかけた分だけ身になっている感覚があります。

次回は「chapter1-1-4 プロトコルとネットワークアーキテクチャ」の範囲を記事にします。OSI参照モデルやTCP/IPについて触れます。