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株価暴落時に話題となる”恐怖指数(VIX指数)”とは何か

世界的に株価が暴落している最中、経済系のニュース番組などでよく取り上げられるものに恐怖指数(VIX指数)というものがある。これはアメリカ株式を語るうえで重要な指標であり、アメリカ経済の影響を強く受ける日本市場の投資家にとっても無視できない指標である。

「VIX」とは「Volatility Index(ボラリティインデックス)」の略である。ボラリティとは変動の大きさの事であり、株価が大きく変動することを「ボラリティが高い」などと言ったりする。相場が荒れた状態の場合にボラリティが高くなりやすい。

VIX指数は、「投資家が予測する1ヶ月後まで株価の変動率」である。オプション価格や金利などから求められる。一般的にVIX指数と言った場合、S&P500を対象にしたものである。

投資家は株式市場に対してリスクがあると考えている場合にVIX指数は跳ね上がる。株価が大きく下がれば当然VIX指数も上昇する。ファンドの中にはVIX指数が上昇した場合に自動で株を手放すように設定されたアルゴリズムを使用しているところもあり、そうした売りが「株価ダウン ➡ VIX指数上昇 ➡ さらに株価ダウン」という悪循環を生み出すこともある。

VIX指数は平常時は10~20程度だが、株式相場に暴落が起きているときにはいきなり跳ね上がる。逆に考えれば、いきなり25とか30とかになる場合には株価は暴落するものと身構えたほうが良い。

▲ここ一年のVIX指数(tradingviewより引用)

 

暴落の後に、再び買い向かうチャンスをうかがう場合には、VIX指数が落ち着いたかどうか(ピークアウトしたかどうか)を確認することも有効な手段となるだろう。