日本人の資産伸び低調、世界倍増 19年で2割、低金利や住宅停滞(yahooニュースより)という記事を読んだ。
日本人の資産額が2000年あたりから20年近くかけて2割程度しか伸びていないらしい。世界では2.3倍と倍増以上になっている。
日本人の資産の増え方は、世界的に見て鈍い―。スイス金融大手クレディ・スイスが20日までにまとめた世界の富に関する報告書で、こんな結果が出た。世界全体では、2000年末から19年半ばにかけて成人1人当たりの資産保有額は2.3倍に膨らんだが、日本はわずか2割増。
引用 – 日本人の資産伸び低調、世界倍増 19年で2割、低金利や住宅停滞(yahooニュース)
日本人の資産が伸びない理由
なんでこんなにも差が開いているのか、その原因について記事にはこう書いてある。
報告書では低金利や住宅価格の停滞などが原因と分析。
こういった要因もあるだろうが、私は資産構成にも原因があると思っている。
日銀の資料によると、2019年3月末の時点における各国の家計の金融資産構成は次のようになっている。
このグラフを見てみると、3つの中で日本は現預金額の比率が一番高い。しかし、債務証券、投資信託、株式等の割合は3つの中で一番低い。これは、2019年時点でのデータだが、それ以前もこの傾向に違いはない(むしろリスク資産の割合は増えてきている)。
現預金は超極安の利子が付くだけなので、ほとんど増えない。一方で株式を保有している場合、お金が勝手に働いて資産は増えていく。
株式などは資産が減少するリスクもあるが、2000年結果的にから持ち続けていたら現時点ではかなり増えている。そういったこともあって、リスク資産の保有割合が高い外国のほうが日本よりも大きく資産額が伸びたものと考えられる。
さら2000年スタートなら日経平均はあまり調子が良くなく(一応2000年末時点より高くなっているが)、ダウ平均やS&P500などは絶好調であった。日本株はITバブル崩壊やリーマンショックに大打撃を受けたが、アメリカのほうではすぐに持ち直してしまった。
外国人はアメリカの株を中心に購入していただろうから、そこでも資産の伸びに差が出る結果となった。
まとめ
日本人の資産が伸びない原因として、金融資産構成の違いにも注目するべきであると考えた。
日本人は現預金が割合が高く、それに比べて外国では株式などのリスク資産の割合が高い。
そうしたなかで、ここ20年間ダウ平均などがリーマンショックなどによる一時的な休息を挟みながら、右肩上がりを続けていたため、リスク資産を多く保有している人は大きく資産を伸ばすことができたはずだ。
日本人が今後資産を大きく伸ばそうと思ったとき、資産運用の面に大きな伸びしろがあると思う。日本株がアメリカ株に比べて大暴落からの立ち直りが遅いなど、日本人にとって投資意欲が湧きにくいところもあるが、最近はインターネットが普及し、簡単にアメリカをはじめとした外国の株や投資信託を購入できるようになった。
日本人も資産運用について学ぶときが来ていると思う。