除菌関連の商品が品薄でなかなか手に入らないので、食器用洗剤を使って除菌用スプレーを自作してみました。作り方や注意点などに関するメモを残しておきます。
なぜ食器用洗剤?
新型コロナウイルスについている「エンベロープ」という膜を食器用洗剤などに含まれる界面活性剤で破壊できるとのこと。そうすると感染力がなくなるらしいです。
私は素人なのでいくつか専門家の話を引用して信頼度を高めておきましょう。
専門家によると、アルコール消毒液がなくても、「せっけん」や「家庭用の中性洗剤」に含まれる「界面活性剤」に期待ができるそうです。「新型コロナウイルス」は、「SARSウイルス」とよく似ていて、共通して「エンベロープ」という「脂質の膜」があります。アルコールは、この「エンベロープ」を壊して、ウイルスの感染力を無くしますが、「SARSウイルス」には、「界面活性剤」で同じ効果が確認できたと、国立感染症研究所が発表しています。今回の「新型コロナウイルス」では、まだ実験で確認されてはいませんが、同様の効果が期待できるということです。
2003年に流行したSARSウイルスと同じコロナウイルスなので、その時の対策が役立ちます。
コロナウイルスの弱点は、空気に晒されると失活しやすい アルコールや界面活性剤で失活しやすい 紫外線で失活しやすい などです。
食器洗いに使う市販の中性洗剤が、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)ウイルスの消毒に有効なことを、国立感染症研究所(感染研)が突き止めた。
感染研のSARS研究チームは、「直鎖アルキルベンゼン系」と「高級アルコール系」の界面活性剤をそれぞれ主成分とする中性洗剤2種類を水で様々な濃度に薄めた中に、SARSウイルスを2分間入れ、ウイルスを殺す効果を確認した。
すると、いずれもわずか0・5%の濃度で、「100万個」のSARSウイルスを退治。中性洗剤には薄めても十分に消毒効果があることがわかった。
スプレーの作り方
とりあえず「霧吹き」を用意します。ダイソーなどで売っているはず。ファブリーズなどの空スプレーでもいいです。びゅっと出るタイプではなく霧で出てくるものが使いやすいと思います。
濃度は0.5%以上といろいろなところで言われているので、それ以上になるようにしましょう。私は350mlのペットボトルで作成しているので、小さじ1杯程度(5ml)を入れています(最初はしっかり図っていましたが、最近は目分量です。少し濃い目に作っています)。水よりもぬるま湯で溶かしたほうが良いらしいです。
その後、容器を軽くシャカシャカして液体全体に洗剤が行き渡るようにします。
終わり!簡単!
まとめると
- スプレー容器を用意する
- スプレー容器にぬるま湯をいれる
- 濃度が0.5%以上になるように食器用洗剤を容器に入れる。500mlの容器なら小さじ0.5杯以上いれればよい。
完成品がこちら↓
使い方
机や壁とかなら、直接スプレーをかけてその後拭く。
電化製品など直接かけるとヤバそうなものに対しては、布に吹きかけてそれで拭く。
注意点
こまめに作り変えること
食器用洗剤の薄め益は長期間放置すると変質する場合がある。そのためこまめに作り変えよう。私は1日一回は新しく作っている。
手指の消毒はやめておく
手指の消毒は可能だが、食器用洗剤は手指の脂分を奪ってしまうため、肌がボロボロになってしまう恐れがあります。やめておくのが無難でしょう。
ただ、もっと薄めれば手指にも使えるという話もあります。「食器用洗剤を200倍くらいに薄めて手指の消毒に使っているが、手荒れ等の深刻な訴えは無い」という話をTwitterで医師が投稿したものが紹介されています。どうしてもというのであれば試してみても良いでしょう。
手指に使う場合は、より安全性の高い中性の食器用洗剤を使うと良いでしょう。食器用洗剤の中には酸性のものやアルカリ性のものもあります。これらを使っても大きなリスクはないと思いますが、念の為中性のものを選択するのが賢明です。
掃除全般に使えて便利!
食器用洗剤はもともと優れた掃除グッズである。手垢や湯垢などにも大体効果があるため、割と何でも掃除できてしまいます。机を拭いたり、トイレ掃除に使ったり、風呂掃除に使ったり、かなり万能。
消臭効果もあるため、排水溝などに食器用洗剤霧吹きを吹きかけておけば臭いも抑えられそうです。
食器洗いにも使える!
今回紹介したスプレーは食器用洗剤を溶かして作っているため、当然食器洗いにも使用できます。油べったりな食器にスプレーを振りかけて、少し時間を置いてから水で流すとある程度汚れが落ちます。スポンジも汚れにくくなります。つけ置きの代わりにスプレーしておくといいです。
(2020/04/20追記)食器用洗剤が品薄になるかも!
経済産業省が食器用洗剤が新型コロナウィルスに対して効果があるのか、実証実験を行うと発表しました。
このニュースをきっかけに、食器用洗剤を買い占める動きを見せている所があるようです。食器用洗剤の生産能力を考えれば長期的に品薄が続くとは考えにくいですが、ティッシュやトイレットペーパーのように一時的に商品棚から消える可能性はあります。
もし家の在庫が少ないのであれば、早めに買い足しておきましょう。一方で、必要以上に買い占めるのは迷惑になるので控えましょう。全然買えない日がずっと続くとは考えにくいので、最低限でいいと思います。